「介護職の夜勤専従という働き方に興味があるけれど、実際どんな働き方なの?」「本当に効率よく稼げるの?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
介護職の夜勤専従は、夜間のシフトのみに入る働き方です。日勤と夜勤が入り混じるシフトよりも生活リズムが整えやすく、少ない出勤回数で高収入を目指せるため、効率よく稼ぎたい介護士に人気の働き方となっています。
この記事では、介護職の夜勤専従の具体的な仕事内容や、正社員・パート・派遣といった雇用形態別の月収シミュレーション、働くメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
夜勤専従に向いている人の特徴もチェックリストで紹介しますので、自分に合った働き方を見つける参考にしてください。
介護職の夜勤専従とは?日勤との違いを整理
介護職の夜勤専従とは、日勤のシフトには入らず、夜勤のシフトのみを専門に行う働き方のことです。
夜勤専従の勤務時間と月の回数
介護施設の夜勤は、主に「2交代制」と「3交代制」に分かれます。現在、夜勤のある介護施設の約9割が2交代制を導入しています。
・2交代制(16時間勤務)
日勤と夜勤の2つのシフトで回す体制です。「16:00〜翌10:00(休憩2時間)」のような長時間勤務となります。1回の勤務時間が長いため、月の出勤回数は多くても10回程度です。出勤日数が少なく、プライベートの時間を長く確保できるのが特徴です。
・3交代制(8時間勤務)
日勤・準夜勤・深夜勤の3つのシフトで回す体制です。「0:00〜9:00(休憩1時間)」のような8時間勤務となります。1回の負担は少ないですが、月の出勤回数は日勤と同程度の20回前後になります。
夜勤専従が増えている背景
介護業界の慢性的な人手不足により、夜勤専従スタッフの需要は高まっています。施設側にとっては、夜勤専従スタッフを配置することで、他の正職員の夜勤負担を減らし、日中の手厚いケアに人員を割けるという大きなメリットがあるためです。
夜勤専従の1日のスケジュール(2交代制の例)
2交代制の施設で働く夜勤専従スタッフの、一般的なタイムスケジュール例を紹介します。
【16:00〜翌10:00シフトの例】
- 16:00 出勤・日勤スタッフからの申し送り
- 17:00 夕食の準備
- 18:00 夕食の食事介助、食後の口腔ケア、服薬介助
- 19:00 就寝介助(着替え、排泄介助など)
- 21:00 消灯・巡回
- 22:00 介護記録の作成などの事務作業
- 23:00 巡回、体位変換、排泄介助、オムツ交換
- 02:00 休憩・仮眠(スタッフ間で交代)
- 04:00 巡回、体位変換、排泄介助
- 06:00 起床介助、朝食の準備
- 07:30 朝食の食事介助、食後の口腔ケア、服薬介助
- 09:00 日勤スタッフへの申し送り
- 10:00 退勤
夜間の主な業務は、定期的な巡回、体位変換、排泄介助です。日勤帯に行う入浴介助やレクリエーションといった業務は基本的に担当しません。就寝中は比較的落ち着いていますが、ナースコール対応や急変時の緊急対応も重要な業務です。
夜勤専従の月収・年収はいくら?雇用形態別に比較
夜勤専従は、日勤中心の働き方よりも効率よく稼ぐことができます。雇用形態別の目安を見てみましょう。
| 雇用形態 | 月収目安(夜勤10回/月) | 年収目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 正社員 | 約36万円 | 約430万円 | 基本給+夜勤手当・深夜割増・賞与込み |
| 派遣社員 | 約25〜34万円 | 約300〜408万円 | 時給が高めに設定されている |
| パート | 約20〜30万円 | 約240〜360万円 | 時給・手当による。賞与は基本なし |
月収シミュレーション(派遣・パートの場合)
例えば「時給1,400円、16時間勤務、夜勤手当5,000円」の条件で月に10回勤務した場合のシミュレーションです。
・基本賃金:1,400円 × 16時間 = 22,400円
・深夜割増(22時〜翌5時の6時間※休憩除く):1,400円 × 0.25 × 6時間 = 2,100円
・夜勤手当:5,000円
【1回あたりの日給】29,500円
これを月に10回行うと、月収は295,000円となります。出勤日数が月10日でありながら、日勤で週5日(月20日)働くのと同等以上の収入を得ることが可能です。
夜勤手当の相場や計算方法についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
介護職の夜勤手当はいくら?施設別・地域別の相場・計算方法・月収への影響を徹底解説

夜勤専従の5つのメリット
夜勤専従として働くことには、給与面以外にも多くのメリットがあります。
1. 出勤回数が少なくプライベートが充実する
2交代制の夜勤専従の場合、月の出勤回数は10回程度です。夜勤明けの日はそのまま休みになり、翌日も休日となるシフトが多いため、体感的に休みが多く感じられます。平日の日中を自由に使えるため、趣味やダブルワークに時間を充てることも可能です。
2. 生活リズムが一定に保ちやすい
日勤と夜勤が入り混じるシフト勤務は、睡眠時間が不規則になりがちです。しかし夜勤専従であれば、働く時間が常に夜間に固定されるため、「夜に働き、昼に寝る」という一定の生活リズムを作りやすく、体内時計の乱れを軽減できます。
3. 日勤よりも給料が高い
午後10時〜午前5時の労働には、法律で定められた「深夜割増賃金(25%増し)」が適用されます。さらに施設独自の「夜勤手当」が加算されるため、同じ労働時間でも日勤帯より効率よく稼ぐことができます。
4. 人間関係がシンプルでマイペースに働ける
夜間は日中に比べてスタッフの人数が少なく、1〜3人体制が基本です。大人数のスタッフや他職種と連携する機会が少ないため、人間関係のストレスが軽減されます。ある程度の裁量を持って自分のペースで業務を進めやすい環境です。
5. 体力消耗の大きい日勤業務を担当しない
夜勤専従は、日勤帯に行う入浴介助やレクリエーション、来客対応などを担当しません。「入浴介助は腰への負担が大きい」「レクリエーションで人前に立つのが苦手」という方にとっては、働きやすいと感じるポイントです。
夜勤専従の4つのデメリット・注意点
メリットが多い一方で、夜勤専従ならではの注意点もあります。
1. 昼夜逆転で体調管理が難しい
生活リズムが一定になるとはいえ、昼夜逆転の生活は人によって合う・合わないがはっきりと分かれます。日中の明るい時間に質の高い睡眠をとるための工夫(遮光カーテンの利用など)が必要です。体質的に夜型ではない人が無理をすると、体調を崩すリスクがあります。
2. 未経験・無資格では採用されにくい
夜勤は少人数体制のため、即戦力が求められます。緊急時の判断や、1人での排泄介助・体位変換など確かな介護技術が必要になるため、未経験者や無資格者の採用には消極的な施設が多いのが実情です。まずは日勤で経験を積み、介護職員初任者研修以上の資格を取得しておくことをおすすめします。
3. 家族や友人と生活リズムが合わない
家族が日中に学校や仕事へ行っている場合、夕方に出勤して昼前に帰宅する夜勤専従の働き方では、顔を合わせる時間が減ってしまいます。土日休みの友人とも予定を合わせづらくなるため、周囲の理解と協力が不可欠です。
4. 少人数体制のため急変時の責任が重い
夜間は看護師が不在になる施設(特養やグループホームなど)も多く、利用者様の急変時や転倒などのトラブル時には、夜勤スタッフが一次対応を行う必要があります。状況を的確に判断して連絡・対応しなければならないため、プレッシャーを感じる方もいます。
夜勤専従に向いている人・向いていない人
これまでの特徴を踏まえ、夜勤専従に向いている人と向いていない人をまとめました。
| 夜勤専従に向いている人 | 夜勤専従に向いていない人 |
|---|---|
| ・夜型の生活が苦にならない人 ・少ない出勤日数で効率よく稼ぎたい人 ・人間関係をシンプルに保ちたい人 ・ある程度の介護経験・スキルがある人 ・副業やダブルワークの時間を確保したい人 | ・朝型で、夜間はどうしても眠くなる人 ・日勤業務(入浴介助やレク)も経験したい人 ・家族や友人と生活リズムを合わせたい人 ・介護未経験、または無資格の人 ・緊急時の対応に強い不安を感じる人 |
もし「自分に向いているかも」と感じたら、まずは派遣社員として夜勤専従を始めてみるのも一つの手です。派遣であれば、事前に職場の夜勤体制(人数や仮眠室の有無)を詳しく確認でき、万が一合わなかった場合も契約期間満了で職場を変えやすいというメリットがあります。
夜勤専従は正社員・パート・派遣どれがいい?
夜勤専従の求人を探す際、雇用形態選びも重要です。それぞれの特徴を理解しておきましょう。
正社員:安定と賞与が魅力だが求人は少ない
正社員の夜勤専従は、雇用が安定しておりボーナスも支給されるため年収が高くなります。しかし、そもそも正社員の夜勤専従求人は非常に少なく、人員状況によっては「日勤にも入ってほしい」と異動を打診されるリスクもあります。
パート:柔軟な働き方ができるが時給は控えめ
「週1回だけ」など、自分の都合に合わせて柔軟にシフトを組みやすいのがパートのメリットです。しかし、派遣社員と比べると基本時給が低く設定されていることが多く、賞与もないため、がっつり稼ぎたい人には物足りないかもしれません。
派遣社員:高時給で職場選びの失敗が少ない(おすすめ)
夜勤専従で最もおすすめなのが派遣社員としての働き方です。パートよりも時給が高く設定されていることが多く、効率よく稼げます。
最大のメリットは、派遣会社の担当者が間に入ってくれること。「夜勤は何人体制か」「仮眠はしっかり取れるか」「看護師はオンコール対応してくれるか」など、直接は聞きにくい内部事情を事前に確認してくれます。また、時給交渉なども代行してくれるため、安心して働き始めることができます。
派遣の時給相場について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
介護派遣の時給相場はいくら?給料アップのコツと正社員・パートとの違い

まとめ
介護職の夜勤専従について、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 効率よく稼げる:深夜割増と夜勤手当により、月10回の勤務でも25万〜30万円以上の月収が目指せる
- プライベートと両立しやすい:出勤日数が少なく、生活リズムを夜型に固定できるため体調管理もしやすい
- 派遣社員がおすすめ:高時給で、事前の職場環境チェックや条件交渉を派遣会社に任せられる
夜勤専従は、体力的な負担や昼夜逆転への適応が必要ですが、条件に合えば非常にメリットの大きい働き方です。「今の職場では夜勤の負担が大きい」「もっと効率よく稼ぎたい」とお考えの方は、ぜひ夜勤専従という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
よくある質問
Q:夜勤専従は月に何回まで働けますか?
法律上、変形労働時間制を導入している施設であれば明確な回数制限はありませんが、週平均40時間以内の労働に収めるため、2交代制(16時間勤務)の場合は月に9〜10回程度が上限となるのが一般的です。
Q:無資格・未経験でも夜勤専従になれますか?
不可能ではありませんが、夜間は少人数体制で確実な介護技術や緊急時の判断が求められるため、採用のハードルは高くなります。まずは日勤で経験を積み、初任者研修を取得してから挑戦することをおすすめします。
Q:夜勤中の休憩時間はどのくらいありますか?
2交代制(16時間勤務)の場合、労働基準法により最低でも1時間の休憩が義務付けられていますが、実際には2時間程度の休憩(仮眠)時間を設けている施設が多くなっています。
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