ブランクがある人必見! 介護士として復帰するときのポイント
以前、介護士として仕事をしていたけれど、さまざまな事情で辞めてしまい、それからブランクがあるという人は少なくありません。ブランクがある人がもう一度、介護職で復帰する場合、何かポイントはあるのでしょうか。
今回は、ブランクがある人に対する求人需要、復帰のためにやっておきたいこと、ブランクがある場合の志望動機の書き方などについて解説します。
- ブランクがあったとしても介護職に復帰できる?
- ブランクがある人が介護職に復帰する際にやっておくと良いこと
- ブランクのある介護士が復職する場合の職場の選び方
- ブランクのある人が介護職に復帰する際の志望動機の書き方
- ブランクがある人には派遣からの復帰がおすすめ!
ブランクがあったとしても介護職に復帰できる?
現在、介護業界は慢性的な人手不足に悩まされています。公益財団法人介護労働安定センターが行っている「介護労働実態調査」(平成29年度)によれば、介護サービスに従事する従業員の不足感は66.6%に達しており、前年度の62.6%と比べても増えています。
かつて介護の仕事に就いていたブランクがある人の復帰は、こうした介護業界における人手不足を解消する手段の1つとして期待されています。たとえブランクが多少長くても、経験があり資格も持っている人であれば、多くの介護事業者で歓迎されるでしょう。
逆に、せっかく介護の知識やスキルがありながらそれを活かすことなく別の職に就いている、あるいは職に就いていないとすれば、介護業界にとっては大きな損失です。ぜひ介護職への復帰を前向きに考えてもらいところです。
ブランクがある人が介護職に復帰する際にやっておくと良いこと
介護職に復帰しようと考えている人の中では、ブランクのせいで感覚を忘れているなど、介護の現場に戻るのに不安を覚える人もいるでしょう。そんなときは復帰前に以下のようなことを試してみましょう。
以前の仕事メモを見返してみる
介護職に就いていたときにといっていた仕事のメモやノートがあれば、それを取り出して見返してみてください。仕事の内容を覚えるためや介護記録をつけるために、さまざまな情報をメモしていたのではないでしょうか。それをもう一度開いて眺めると、働いていた頃の感覚が蘇ってくるものです。まずは「あの頃の感覚」を取り戻す努力から始めてみましょう。
介護に関する法令を再確認する
介護に関する法令は変更頻度が高い傾向にあります。そのため、現場を離れていた間に変更があった法令については事前に本やインターネットを使って調べておきましょう。その際には、法令だけではなく、介護業界に関するニュース、最近話題の新しいサービスなどについてもチェックしてみてください。予備知識があれば必ず復職の際の助けになります。もし、介護職を続けている友人がいれば、変わった部分などについて話を聞くのも大いに参考になります。
体力作りをする
介護職は重労働が多く、体力が必要になります。もし、ブランク中に体力が落ちてしまい、体力の衰えが気になる場合はジム通いやランニングを始めてみましょう。実際に走れるかどうか試してみれば自分の体力がどんな状態なのかもわかります。まずはストレッチなど軽い運動から始めるというのでもかまいません。体から現場に戻る準備を始めるというのもやる気を出すために効果があります。
再就職準備金貸付事業を利用する
厚生労働省は、ブランクを経て介護職に復帰する人のために「再就職準備金貸付事業」をおこなっています。これは、復帰にかかる費用を最大で40万円を貸し付けてくれるというものですが、再就職後に介護職員等として2年間勤務すると、返済は全額免除となります。
下記の条件をすべて満たせば対象になるので、当てはまる人は検討してみてはいかがでしょうか。
- 介護保険サービス事業所等で1年以上の勤務経験があり、「介護福祉士の資格を取得」「実務者研修を修了」「介護職員初任者研修を修了(現在は廃止されている介護職員基礎研修、1級課程、2級課程のいずれか修了も可)」のいずれかに該当する人。
- 介護保険サービス事業所等で介護職員等として再就職した人。
- 都道府県福祉人材センターに氏名や住所等の届出をし、「再就職準備金利用計画書」を提出した人。
ブランクのある介護士が復職する場合の職場の選び方
ブランクを経て復職する場合、無理なく働くためには職場の選び方も重要です。そのポイントをお伝えします。
日勤のみOKの職場を探す
再就職を目指す方の中には、かつての介護施設で夜勤に従事していたという方もいるでしょう。ただ、ブランクが合って復帰する場合は、まずは日勤で現場感覚を取り戻し、体を慣らすこともおすすめします。
夜勤も大切な仕事ですが、夜勤が入ると生活ペースががらりと変わってしまうことも事実です。いずれ夜勤勤務をこなしたいという場合でも、まずは日勤のみで働ける職場を探してみるのもいいでしょう。
ブランクOKの求人を探す
慢性的な人手不足に悩まされている介護現場では、即戦力となる人材が求められています。そうなると、ブランクが不利に感じられてしまうかもしれません。しかし、積極的にブランクのある人を採用している職場もあります。求人を探す際は「ブランクOK」と明記さているかどうかも要チェックです。ブランクOKの職場であれば、不安なく応募することができます。
子育てに理解がある職場を探す
子育て中で復帰する場合は、子育てに理解があるかどうかもポイントになるかもしれません。子どもは急に体調不良を訴えることもありますし、園や学校の行事に参加しなければならないこともあるでしょう。そういった事情に理解を示してもらえないと、生活にしわ寄せがきてしまいます。無理なく働ける職場を探すことを心がけていきましょう。
まずはパートや派遣で働いてみる
ブランクがある場合は、いきなりフルタイムで復帰するのではなく、ひとまずパートや派遣で働ける職場を探してみるのもいいでしょう。パートや派遣なら勤務時間が決まっているので、ペースを保ちながら働き、体を慣らすことができます。派遣なら、施設との条件交渉等も派遣会社が請け負ってくれるので、精神的にラクなこともポイントです。
ブランクのある人が介護職に復帰する際の志望動機の書き方
最後に、ブランクがある場合の志望動機について紹介します。シチュエーション別に紹介しますので、自分の境遇に近いものを参考にしてみてください。
親の介護で介護職から離れた場合の志望動機の例
「かつて就いていた介護職を一旦、離れることになったのは、母の介護が必要となったためでした。数年間に渡った実の母親の介護を通じ、家族として介護することの大変さとプロの介護職員の頼もしさを実感しました。そして介護職という職業の重要性も改めて認識しました。今は再び介護職に従事し、社会に貢献したい、利用者の方々のお役に立ちたいと考えています。」
子育てのため介護職から離れた場合の志望動機の例
「短大卒業後4年間、特別養護老人ホームに勤務していましたが、妊娠を期に職場を離れて子育てに専念していました。今回、再び介護職に就くにあたっては、まずは派遣社員で勤務し子育てとの両立を図りたいと考えています。貴施設では時短勤務が可能ということで、チャンスをいただけましたら自分のスキルを活かして精一杯貢献したい所存です。」
介護業界以外に転職後、介護職に戻ってきた場合の志望動機の例
「8年間勤務した介護施設を辞めて、中規模の文具メーカーに転職しました。転職したのは施設長が変わってから施設の方針が変わり、仕事の進め方に納得行かない部分が出てきたことがきっかけでした。文具メーカーでは営業職に就き、1年間勤務。結果を出せば評価される職場だったのですが、どうしても介護職での利用者様との交流や笑顔が思い出され、復帰したいという思いが強くなりました。ぜひ貴施設でもう一度介護の仕事に携わらせていただきたいと思っています。」
ブランクがある人には派遣からの復帰がおすすめ!
介護職は体力が勝負という面もあります。また家庭や育児との両立ができるか不安という人もいるでしょう。そんな場合はいきなりフルタイムで働くのではなく、まずは派遣社員として復帰してみるという方法もあります。
派遣社員であれば週に数日だけ、あるいは1日のうち9時~15時までの時短勤務で働くなど、自分の都合に合わせて勤務できます。そのため、徐々に現場感覚を取り戻していくことや新しい技術を身につけていくことも可能です。復帰組だからこそ、最初からエンジン全開ではなく慣らし運転から始めてみるというのもおすすめです。
上記のことからブランクがある人も大丈夫! ブランク前のキャリアや知識を活かせる職場はたくさんあります。介護士の転職・派遣に強いブレイブで現場復帰できる求人情報を探してみてはいかがでしょうか。