書き方に悩む人必見! 保育士の志望動機の書き方
保育士として働くことを目指し、書き始めた履歴書。つい筆が止まってしまうのが、志望動機ではないでしょうか。志望動機は、応募を受けた園側も重視し、採用を左右する項目といっても過言ではありません。そう聞くと不安になるかもしれませんが、大丈夫です。この記事で志望動機を書くコツをお伝えするので、役立ててください。さっそく保育士の志望動機の書き方についてお伝えします。
保育士が志望動機を書くときのポイント
どんな職業でもそうですが、志望動機には、書くポイントがあります。
さて保育士の場合、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。押さえておきたい3点をお伝えします。
どうしてその園を志望したのかを記載する
採用する側が知りたいのは「ほかの園ではなく、どうして当園に応募したのか」ということです。本音で語ったら「家に近いから」「雰囲気がよさそうだから」という理由や、「なんとなく」ということもあるかもしれません。しかし、それを書いたのでは、「選考に落ちてもいいです」と言っているようなもの。
家の近くにも、複数の園があるはずです。その中からどうして応募の園を選んだのかを伝え、「ここで働きたい」という熱意や意欲を知ってもらわなければなりません。
近年は、ホームページを持つ保育園も増えました。まずはアクセスして、園の理念や保育の様子、その園ならではの特徴を調べてみましょう。その中から、共感した部分、自分の強みが生かせる部分をピックアップして志望動機にまとめてください。
このとき気をつけたいのは、「子どもが好き」「保育理念に共感した」など、具体性がなく、どの園にでも使えるような書き方をしないことです。「音楽での情操教育に力を入れている」「家庭と同じ温もりを大切にしている」など、理念のどの部分に共感したのかをはっきり伝えます。可能であれば理念に通じる自分の強みやスキルもアピールしましょう。
転職であれば退職理由はポジティブに書く
転職の場合は、たとえ前職を退職した理由がネガティブなことであっても、ポジティブな表現に置きかえるようにしましょう。
ネガティブなことを書くと、園側は採用に慎重になります。それだけでなく「もしかしたら不満の多い人では?」などと思われかねません。
たとえ、職場の雰囲気になじめずに前職を辞した場合でも「さまざまな経験を積みたくて退職を決意」のように、前向きに書くことがポイントです。
待遇面に関する記載は避ける
もしかしたら、お給料や休暇の取得など、待遇の良さに魅力を感じて志望することもあるでしょう。人材確保のために、園側がアピールしているケースもあるかもしれません。
それでも、志望動機で待遇面のことは、語らないことが基本です。なぜなら「条件に惹かれているだけなのか」「園の特色を理解していないのではないか」と、園側に思われてしまうからです。
待遇以外で「ここで働きたい」という意欲を示していきましょう。
保育士の志望動機の例
お伝えしたことをふまえた志望動機の例文をご紹介します。文字数の目安は、長すぎず短すぎずの200~300文字程度です。
新卒や未経験の場合
自分の体験、学生時代の学び、保育に興味を持ったきっかけなどを中心にまとめます。
<例文>
中学生のとき、保育園で職場体験をしました。子どものお世話は大変でしたが、子どもたちに得意のダンスを教えてあげたところ大喜びしてくれ、私のほうが感動してしまったくらいです。そのとき、子どもを笑顔にできる先生になりたいと強く思い、保育士を目指しました。貴園を志望したのは「少人数でアットホーム」という特色に魅力を感じたからです。子どもひとりひとりにしっかりと目を配り、親御さんに安心してもらえる保育士になれるよう頑張って参ります。
転職の場合
前職での経験がどのように生かせるか、新しい職場で何を目指したいかを軸にまとめてみましょう。
<例文>
以前勤めていた園は、少人数制で日常の家庭生活の延長のような保育を展開していました。園全体が家族という雰囲気で、私自身ものびのびと保育に携わることができました。一方で、もっとさまざまな経験を積み、保育士としてスキルアップしたいという思いもありました。貴園は運営規模も大きく、体育、音楽、英語などの活動も保育に取り入れています。これまでとはまったく違うチャレンジをしながら、保育士としての自分を磨きたい、そう考えて志望いたしました。
異業種からの転職の場合
なぜ保育士を目指そうと思ったのか、どのようなスキルを身につけているかを中心にまとめます。
<例文>
実家が飲食業だったため、高校卒業後、手伝いを兼ねて働いておりました。その店の前を、近くの保育園の園児や保育士さんがお散歩で通りかかっていたのですが、次第に顔見知りになり、みなさんと挨拶を交わすようになりました。園児に優しく接する保育士さんの姿がとても素敵で「私もあのようになりたい!」と一念発起、専門学校に入学して保育士の資格を取得しました。貴園を志望した理由は、「人間関係の基本は挨拶」という方針に深く共感したからです。店で接客をしていたので、挨拶とコミュニケーションには自信があります。明るい挨拶のできる保育士を目指して頑張ります。
ブランクがあるが復帰したい場合
ブランクがある場合は、その理由、保育への思いをしっかりアピールしましょう。
<例文>
専門学校を卒業後、保育士として5年目のときに結婚、6年目に出産のため退職しました。もともと子ども好きだったこともあり、楽しく子育てに専念しておりましたが、子どもの手も離れ、保育現場に戻りたいという気持ちが強くなり、志望いたしました。貴園は行事が盛んなことを特色としておりますが、行事は子どもたちが成長できる機会であり、その点にもやりがいを感じております。かつての保育士経験、母親としての育児経験を生かしながら、息の長い保育士を目指したいと思っております。
保育士に応募する際の志望動機の書き方は、つかめたでしょうか。ポイントは、その園ならではの特色に触れること、自分のスキルや経験がどう生かせるかを伝えることです。文字数に余裕があれば、保育士を目指した理由についても触れてみましょう。園側が「この人になら、ぜひ来てほしい」と思ってもらえるような志望動機を書き、採用を目指してください。