介護福祉士の実技試験が免除になる条件とは?

介護職の基礎知識

国家資格である介護福祉士。国が実施する試験を受け、合格しなければ介護福祉士を名乗ることができません。試験内容は筆記試験と実技試験に分かれ、筆記試験は全員が受けなければなりませんが、実技試験のほうは、規定の条件を満たしていれば免除になります。その条件とは、どのようなものなのでしょうか。こちらの記事で解説しますので、受験を考えている方は参考にしてください。

介護福祉士国家試験とは

介護福祉士は、介護職においてはただひとつの国家資格で、資格を取得するための試験が介護福祉士国家試験です。

試験が実施されるのは、例年1回。2021年を例に挙げると、筆記試験が1月31日(日曜日)に、実技試験は3月7日(日曜日)に行われています。会場は、筆記試験は34都道府県に設けられましたが、実技試験は東京都と大阪府の2箇所のみです。なお、筆記試験に合格しないと、実技試験に進むことはできません。

介護福祉士は介護職の上位資格になるため、持っていると就職や転職の際は非常に有利といえます。

おもな仕事内容は、施設の利用者さんに対して、身体介助や生活援助などの適切なケアを提供することです。そのほか、利用者さんのご家族の相談に乗ったり、介護スタッフを取りまとめたりもします。必要に応じてスタッフの指導や教育に携わることもあれば、他部署や地域の機関と連携して仕事を進めることも。

そのような観点で見ると、介護福祉士には幅広い介護の知識はもちろんのこと、コミュニケーションスキルや事務処理能力も求められていることが、わかるかと思います。

介護福祉士国家試験の受験資格

介護福祉士国家試験を受けるには4つのルートがあります。そのいずれかに該当すれば、受験資格があるということです。

4つのルートとは「養成施設ルート」「実務経験ルート」「福祉系高校ルート」「経済連携協定(EPA)ルート」を指します。それぞれのルートについて簡単に説明しますので、ご自身がどこに当てはまるかを確認してみてください。

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■ 養成施設ルート

養成施設ルートとして受験が認められるのは、次のいずれかの場合です。

  1. 高等学校を卒業した後、2年制以上の介護福祉士養成施設を卒業している。
  2. 高等学校を卒業した後、福祉系大学、社会福祉士養成施設、保育士養成施設のいずれかを卒業し、1年制以上の介護福祉士養成施設を卒業している。

なお、養成施設を令和8年度末までに卒業すれば、その後5年間は、国家試験を受けなくても、あるいは受けて不合格であっても介護福祉士として登録することができます。その間に国家試験に合格するか、5年続けて介護等の仕事に就いていれば、5年が経過した後も介護福祉士として登録継続が可能です。

ただし、令和9年度以降に養成施設を卒業する人の場合は、国家試験を受けて合格しないと介護福祉士としての登録はできませんので、その点のみご注意ください。

■ 実務経験ルート

実務経験ルートでの受験は、3年以上の実務経験にプラスして、次のいずれかを満たしていることが条件となっています。

  1. 実務者研修を修了している。
  2. 介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修を修了している。

■ 福祉系高校ルート

福祉系高校ルートの場合は、次のいずれかを満たしていれば受験することができます。

  1. 福祉系高校に2008年度以前に入学し、旧カリキュラムで学んで卒業している。
  2. 福祉系高校に2009年度以降に入学し、新カリキュラムで学んで卒業している。
  3. 特例高校に2009年度以降に入学し、必須単位を取得して卒業した後、9か月以上の介護等実務を経験している。

■ 経済連携協定(EPA)ルート

このルートは、日本の介護福祉士資格を取得するために、日本の施設で研修を受けながら働くインドネシア人、フィリピン人、ベトナム人のためのルートです。3年以上に渡って介護施設で研修や労働をしていることが条件で、その後、国家試験に合格すれば介護福祉士として働くことができます。

介護福祉士国家試験の実技試験が免除される条件

介護福祉士国家試験を受ける資格のある4つのルートのうち、ほとんどのケースで実技試験が免除になります。実技試験を受けなければならないのは、次のいずれかに該当する場合のみです。

  1. 福祉系高校に2008年度以前に入学し旧カリキュラムで学んで卒業した人、あるいは、特例高校に2009年度以降に入学し、必須単位を取得して卒業した後、9か月以上の介護等実務を経験した人のうち、介護技術講習を修了していない人
  2. 経済連携協定(EPA)ルートで介護技術講習を修了していない人、あるいは、実務者研修(EPA介護福祉士候補者)を修了していない人

上記のどちらかに該当する場合は、筆記試験に合格した後、実技試験を受けることになります。なお、上記の1においては、たとえ実務者研修を受けていても、介護技術講習を修了してなければ実技試験の免除対象とはならないので注意してください。

「社会福祉士及び介護福祉士法」が改正されたことで、介護福祉士国家試験の受験資格にも変更がかかりました。筆記試験は必須ですが、実技試験は免除になるケースと受けなければならないケースに分かれます。解説した内容をよく読み、ご自身がどちらのケースに該当するのかを判断してください。実技試験を受ける必要があるとわかったら、筆記試験と合せて対策を考えていきましょう。

 

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介護・保育を中心に、「はたらく人」と「支える現場」に役立つ情報をわかりやすく発信しています。 派遣・転職を検討する方が安心して一歩を踏み出せるよう、現場の声や最新動向をもとに実務的なコラムをお届けしています。

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