2022年10月から変わる? 介護職の処遇改善について

介護職の基礎知識

介護の現場で働いている人はご存知かもしれませんが、国は介護職員の処遇改善に向けて動き始めました。すでに2022年2月から9月までは補助金を交付するという形での処遇改善がスタートし、2022年10月からの本格導入を目指すという段階です。まだ案の域を出ていない部分もあり、すべてが正式決定はされているわけではありませんが、介護業界で働くならぜひ知っておきましょう。わかりやすく解説します。

介護職員の処遇改善とは

介護職員の処遇改善とは、介護業界で働く際の賃金をアップすることで、人材確保することを目指して考えられた制度です。これまで「介護職員処遇改善加算」という名目で検討が重ねられてきました。

おおまかな流れとしては、まず、加算を受けるための申請を、介護事業所が国に対して行います。具体的には「キャリアパス」と「職場環境整備」という2項目に関して、仕組み作りや取り組みを行うこと。それらを事業所が申請し、審査を通過すると「介護職員処遇改善加算」を取得することができます。介護職員処遇改善加算を取得した事業所は、国から加算分のお金を受け取り、それを事業所で働く介護職員に還元することになるわけです。

非常にざっくりとした言い方になりますが、介護職員に対するお給料の一部を国が補助する制度で、いずれにしても介護職員の給与アップにつながる施策であることは間違いありません。

背景にあるのは、介護業界における深刻な人材不足です。

厚生労働省は、2025年には約243万人、2040年には約280万人の介護職員が必要になるという推計数字を発表しています。

ところが介護の仕事は、体力的にも精神的にも負担がかかるわりには給与が低め……というのが偽らざる現状です。そのため、せっかく人材を確保しても定着してもらえず、常に人が足りないという状況に陥ってしまっています。

そこで考え出されたのが、介護職員処遇改善加算というわけです。これまでに大多数の介護事業所が介護職員処遇改善加算を取得しました。実際、2022年2月からの補助金交付により、給与の額が月額で1万円前後アップしているといいますから、金額としては大きいのではないでしょうか。

介護職員処遇改善加算の対象職員は?

介護職員処遇改善加算は、介護業界で働く人にとってはとてもありがたい仕組みですが、働くすべての人が対象になるのかそうではないのか……ということも気になるところです。この点について見ていくことにしましょう。

まず大前提として、勤務する介護事業所が、介護職員処遇改善加算を取得しているかどうかを確認しましょう。取得していない事業所の場合、独自の給与体系を設定して人材確保に努めるというケースもあるようです。ただ、本記事のテーマからは外れてしまうので、そのようなケースは除外して考えます。

さて、自分の所属する介護事業所が、介護職員処遇改善加算を取得していた――その場合、加算の対象となるのは誰かですが、基本的には「介護にあたる介護職員すべて」となっています。資格の有無や雇用形態は、関係ありません。つまり、正職員のみならず、パート社員、契約社員、派遣社員も対象になるということです。実際、多くの介護職員の給与がアップしています。

一方、管理者や生活相談員、看護師や栄養士、事務員など介護職以外の人材は対象となりません。ただし、業務の一環として介護に携わっている場合は、対象となります。

ここでひとつ気をつけたいのが、支給対象者や支給額は、経営陣の采配による面があるということです。とはいえ経営陣には、「処遇改善加算について職員にしっかり伝えること」が義務付けられています。また、処遇改善加算をどのように配分するかは、就業規則や給与規定に明記しなければなりません。自分も加算対象だけれど加算されるのか、されるとしたらいくらぐらいなのかなど、気になることがあったら、事業所の就業規則や給与規定に目を通して確認しておきましょう。

なお処遇改善加算の金額は、基本給に組み込んではいけないという決まりになっています。それとわかる名目を立てて給与明細に記されているはずなので、チェックしてみてください。

働くうえで、お金のことは、やはり大事です。疑問点や不明点をなくして、気持ちよく仕事に携わりましょう。

2022年10月に創設される新たな処遇改善加算とは?

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最後に、2022年10月から創設される介護職員処遇改善加算の内容について、簡単にまとめておきましょう。

2022年2月~9月までは、移行措置のような形で、国のお金から補助金が交付されることになっています。形式的にはそれが引き継がれるのですが、変更となるのは財源です。10月からは、介護報酬が財源となります。ただ、介護報酬で対応するとなると、利用者や被保険者、自治体の負担が重くなるという懸念も……。10月に向けて、そういった面も含めて検討が重ねられているという段階です。

お伝えしたように、介護職員の処遇については、国を挙げての取り組みが行われているところです。給与面はもちろん、介護職員処遇改善加算を取得した介護事業所は、働きやすい環境、キャリアアップにつながる仕組みも整備しています。金銭面で悩んでいた人、迷っていた人も、ぜひ介護職を目指してみませんか?

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